阿栗 満(Agri‐man)氏の農的人生(5) コミュニケーションの基本は「聴くこと」
阿栗は今話すことよりも聞くことを心掛けている。もっと言うならば「聞く」から「聴く」へ。聴くは身をいれて聞くということだ。人間と人間の間で人の話を聞く、ということは日常のことであるが、聞くということは簡単なことではない。若い時は聞くよりも話すことに関心があった。いかに自分の思...
阿栗 満(Agri‐man)氏の農的人生(4) 日常生活に喜びと幸せを感じる
阿栗は仕事人間だ。仕事をしている時は仕事に集中していく。以前仕事中心の生き方をしていた時は特に感じなかったが、仕事の量を減らして自由な時間が増えてくるにつれて、日々の生活と向き合う機会が多くなってきた。そこに一つの戸惑いが生まれた。仕事の場合は自分に与えられた責任を果たした...
阿栗 満(Agri‐man)氏の農的人生(3) 人生を生き抜くこと
高齢期は季節に例えれば晩秋の時期となる。秋の寂しさを感じる。冷たくなり始めている風。舞い散る枯葉。人恋しくなる時でもある。阿栗は最近なんとも表現しようのない寂しさを感じることがある。この寂しさはどこからくるのだろうか。人としては愛する家族(妻と娘)がいる。心の中を打ち明け、...
阿栗 満(Agri‐man)氏の農的人生(2) 日記を書きながら思うこと
阿栗は毎日日記を書いている。何年か前から日記を書いているが、本格的に日記を書き始めてからもう2年になる。日記の書き方は、 ① 毎朝起きた時に今日一日、やるべきこと、やりたいことを20項目、5分野に分けて書き出す。①家族のこと②仕事のこと③農作業④社会的活動⑤個人的なこと。全...
阿栗 満(Agri‐man)氏の農的人生(1) 農作業を終えて帰る道すがら見る夕陽と夕焼け
武蔵野線沿線の畑での農作業を終えて、自転車で新河岸川の土手の道を走っていると左側の小さな丘の雑木林の向こう側に、オレンジ色の大きな丸の形をした夕陽が見える。思わず自転車を止めた。太陽を見た。夕陽であれば、太陽を見ることができる。人生も仕事で忙しく、まさに真っ最中の時は、自分...
JVECの屋上菜園活動の概況(2024年4月現在)
2024年現在JVECは東京都内8ヶ所、北千住、銀座、お茶の水、神田、渋谷、押上、浅草、板橋で屋上菜園活動をしています。栽培面積は合計で約270m²となります。 スタートしてから殆どの屋上菜園で活動が継続しています。一番長い北千住の商業ビルは18年間続いています。...


時代小説「欅風」(80)狭野は桃源郷
叡基による狭野藩の領地利用計画の案が出来上がった。全領地を調査、測量して作った正確な地図が元になっている。そのために一年を費やした。 叡基は手書きの、丁寧に細かく描かれた地図を氏安の前に拡げた。 「心がけたことは現状をできるだけ尊重しつつも、狭野の領民にとって住むのに良く、...


時代小説「欅風」(79)才蔵、新之助 一夜の会話
新之助は才蔵に文を送った。近い内に会って積もる話をしたい、という文面に、新之助の荒木町の店「大和屋」の近況も書き添えた。間もなく才蔵から返事が来た。郷助に相談したところ、「ウチに泊りがけで来てゆっくり語り明かしたらいかがでしょう。食事はこちらで用意します。新之助様のご都合の...


時代小説「欅風」(78)慈光和尚の願いと天岡の帳合への取り組み
今日も夜明けから波江が畑に出て農作業をしている。千恵と幸太が一緒だ。波江が収穫するキュウリ、ナス、ネギ、インゲン、春ダイコンを受け取ってそれぞれ篭に入れている。形の良いものは行商で売るもので、自分達が食べるものは小さなもの、形の悪いもの、虫食いのあるものだった。畑で大体の仕...


時代小説「欅風」(77)おしのと孝吉・夫婦へ
晩秋のある日、叡基のもとに一通の文が届いた。開いてみると郷助から送られてきたものだった。過日の訪問の礼が書き綴られていたが、その後叡基を驚かせるような文が続いていた。 「・・・。叡基様にお願いがあります。過日お伺いした時、私と孝吉が大変お世話になりました。その際、孝吉はおし...


